深い呼吸がもたらすメリット|NOA ONLINE YOGA & FITNESS

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■現代人は呼吸が浅い?

みなさん、突然ですが『呼吸』について考えたことはありますか? 健康志向が高まり、いろいろなサプリや栄養価の高い食品などが注目されがちですが、何かを取り入れる前にまずは今この瞬間もしている『呼吸』を意識してみませんか? 『呼吸』を変えるといわれても、無意識にしているものでなかなか最初は難しく感じるかもしれません。人間は、毎日休まず1日あたり約1万7000~3万回以上の呼吸を行っています。数にするとすごい回数ですね!
一呼吸一呼吸意識し続けるのは無理でも、毎日ほんの少し、この『呼吸』を意識することで、身体の不調改善や、心に余裕ができたり、少なからず良い効果や心身ともにメリットを感じることができるのではないでしょうか?

今、ここで自分の『呼吸』に意識を向けてみましょう。
・・・どうでしょう。『呼吸』が浅くなっていることに気づいたのではないでしょうか?そんな方こそ今日から、深い呼吸を意識して身体も心もさらなる健康を目指しましょう!

■呼吸の意識

まず最初にちょっとだけ『呼吸』について考えてみましょう。
私たちは、意識せずとも絶えず『呼吸』を続けています。寝ているときも、歩いているときも、走っているときも、お腹が減っていても、必ず『呼吸』をしています。
日常的には、無意識に繰り返される『呼吸』ですが、意識をすると、変えることも、ちょっと止めることも可能です。
身体を流れる血液や心臓の鼓動を、早く、遅く、と変化させることや、意識的に止めることはできませんが、『呼吸』は無意識にありながら、意識的に変化させることもできるのです。



■呼吸と心の関係

「息を呑む」・・・はっと驚いて、思わず息をとめること。
「息を弾ませる」・・・激しい運動や興奮のために荒い息づかいになること。
「息が詰まる」・・・極度の緊張で息苦しい気分になること。
「息を殺す」・・・呼吸を抑えて動かずにじっとしている。
「息を潜める」・・・存在に気づかれないように、息を抑えてじっとしていること。
「息を抜く」・・・緊張をゆるめて、一休みする。

このように、みなさんも耳にしたことがある「息」という言葉を含むこのような表現が多く存在しています。
普段、深く考えることはないかもしれませんが、驚いたり、緊張したり、興奮したり、リラックスしたり、安心したり、心の動きと共に自然と『呼吸』に変化が現れるものです。
意識的に『呼吸』を変化させる場面には、緊張した時があります。緊張しているときは、「深呼吸、深呼吸」なんて言ったりしますよね。

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それでは心ともどうやら密接に関係のある『呼吸』の種類と、その方法や違いをみていきましょう。

■呼吸法の種類

▪腹式呼吸

息を吸うと横隔膜が下に下がり、腹圧が上昇することでお腹が膨らみ、吐くときにお腹がへこみます。
上を向いて寝ている人のお腹を見ると、この動きはわかりやすいですね。
こちらの腹式呼吸は、副交感神経を活発にする働きがあり、リラックスした状態になります。
深く長い呼吸が脳内のセロトニンが発生するのを助長し、精神を落ち着かせる効果があるためです。
使う筋肉は少なく、呼吸の容量が多いのが特徴です。ヨガや瞑想レッスンで自分の呼吸に意識を向け、深い腹式呼吸によってリラックスできたという体験がある人も多いのではないでしょうか。


▪胸式呼吸

続いて、こちらの呼吸法は息を吸う時には外肋間筋と横隔膜が収縮し肋骨が広がって胸郭が広がり胸部が膨らみ、息を吐く時には内肋間筋が収縮し胸は元の位置にもどります。
有酸素運動の時は自然とこちらの胸式呼吸に切り替わっています。
また仕事や勉強をしていて、ちょっと集中力が無くなった時に自然とこの呼吸法をしていませんか?
胸式呼吸は、交感神経を活発にする働きがあるため、リフレッシュしたいときに行うと効果的で、集中力を高めます。


みなさん、この2つは聞いたことがあったのではないでしょうか。


▪腹胸式呼吸

胸式呼吸と腹式呼吸を半分ずつ行う呼吸法です。意識すると難しいように思えますが、実はこれが日常的に行われている呼吸といえます。
この呼吸法が、ストレスや悪い姿勢などが原因となって、主に首まわりにある前、中、後の三つの斜角筋、胸鎖乳突筋といった呼吸補助筋を使う、非常に浅い胸式呼吸となり、現代人に多い「浅い呼吸」となります。多くの筋肉を使うため、交感神経が興奮し続け、非常に疲れやすい状態となります。
さらに浅い呼吸だと、横隔膜を十分に動かすことができず、横隔膜には自律神経が集中しているので、自律神経の動きも鈍くなり、自律神経が乱れ、ストレスが溜まりやすくなってしまいます。
無意識に呼吸を続けているとき、デスクワークに集中しているとき、自分の『呼吸』を意識してみてください。肩が浅く上下するような『呼吸』を行っていることに気づくのではないでしょうか。

ズバリ、この呼吸の仕方が偏頭痛、首、肩のコリ、不眠、疲労などさまざまな私たちの不調の原因となっているのです。

このように、『呼吸』の方法によって、副交感神経と交感神経の作用が変わること、身体の不調に「浅い呼吸」が影響することもわかりました。
副交感神経、交感神経、自律神経・・・など身体の不調に影響するワードとしてよく出てきますよね、こちらについては別の記事で詳しく説明しています。(記事はこちら

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■ヨガの呼吸法

ヨガでは呼吸が大事にされますが、そもそもヨガの呼吸法とはいったい何なのでしょうか。ヨガで使われる呼吸にいくつか種類はありますが、一般的には「プラーナーヤーマ」と呼ばれます。 「プラーナ」とは気や生命エネルギー、「アーヤーマ」は制御・抑制などと訳されます。元々は悟りを開くための修業だったヨガは、呼吸や姿勢などを組み合わせて生命エネルギーを巡らせ、心身を整えることが目的のひとつでした。
また、呼吸を正しく行うことは、ポーズの持つ効果を高めます。そのため、ヨガでは呼吸法がまずは最初に大事にされています。
腹式呼吸は、副交感神経を活発にする働きがあるとお伝えしましたが、副交感神経が優位になり自律神経のバランスが整うことで、休息(睡眠)の質の向上、腸内環境の改善、ストレスの緩和など、うれしいメリットがたくさんあります。
また、深い呼吸を行うと、多くの新鮮な酸素を体内に取り込み、血流が改善されることで新陳代謝がアップしたり、身体の末端まで血液が行き渡ることで冷え性、肩こりの改善、免疫力の向上といった効果も期待できます。
また、深い呼吸とともにインナーマッスルと呼ばれる深層筋(ムキムキな筋肉ではなく、内側の筋肉)が鍛えられ、内臓が正しい位置に戻り、姿勢が改善され、その結果、腰痛や首こり、肩こりといった様々な悩みも解決できるかもしれません。
また筋肉量が増えると基礎代謝がアップするので、脂肪燃焼効果がアップし、健康的な身体になれるでしょう。いいこと尽くしですね!


■番外編!片鼻ずつで呼吸?ハタ呼吸法


呼吸法の中でもちょっとめずらしいものをご紹介します。ヨガのレッスンでやったことがある方もいるのではないでしょうか?
片方の鼻の穴を手で塞いで、左右の鼻で交互に呼吸をするという方法です。片方の鼻から息を吸い逆側の鼻から息を吐き出す、を繰り返します。左鼻は副交感神経を、右鼻は交感神経を活性化させるといわれており、左右交互に呼吸を行うことで自律神経のバランスを整えてくれます。就寝前に行うととてもリラックスした状態で寝つきが良くなる効果も。


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ーまとめー


いかがでしたでしょうか。たかが『呼吸』されど『呼吸』。毎日無意識に悪い姿勢で浅い呼吸を続けることで、わたしたちの身体に様々な悪影響をおよぼしてしまいます。食べ物を改善したり、サプリで不調緩和を目指すのももちろん大事なことですが、それと一緒に『呼吸』を変えること、深い呼吸を意識することで、気分も晴れやかに少しずつ身体の変化を感じられたらうれしいですね。
日頃、デスクワークに集中し、首が前に出ていたり、肩が上がって、呼吸が浅くなっていませんか?

まずは、気づいたときには姿勢を正し、腹式呼吸を意識して気持ちよく呼吸をしてみましょう。

さらに、ヨガの動きと『呼吸』を連動させることで、さらにたくさんの身体に嬉しいメリットがあります。


■現代人の悩み『浅い呼吸』はヨガで解決!


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