▪はじめに
ダンスと一言で言っても、HIPHOP(ヒップホップ)・HOUSE(ハウス)・LOCK(ロック)・SOUL(ソウル)・JAZZ(ジャズ)・WAACK(ワック)・POP(ポップ)などなど、様々なジャンルが存在しています。近年ではJAZZ HIPHOP・JAZZ FUNKと呼ばれる様々なジャンルをミックスしたようなスタイルが生まれたり、音楽の流行りとともに新しいムーブや、新しいダンススタイルがジャンルとして認識されたり、その時代によって新たなダンスジャンルが誕生しています。ダンスと音楽の関係性や背景を知ることで、好きな音楽、好きなムーブ、好きなダンススタイルに更に深みが増すこと間違いなし!?今回はSOULダンスを踊る上で知っておきたいSOULミュージックの音楽や歴史について学んでいきましょう!
▪SOULミュージック誕生の背景
遡ること90年前、1930年代にアフリカ大陸よりアメリカ大陸へ奴隷として連行されたアフリカ人は、元来の独自の言語、宗教などが略奪されてしまいました。やってきた地、アメリカ南部ではプロテスタント福音派が多く普及しており、そこで彼らは福音と出会い、キリスト教へと改宗し音楽を通して神に賛美をささげるようになります。(この音楽をゴスペルと呼び、ゴスペルは英語では福音の意味を持ちます。)アフリカ特有の跳躍するリズム、ブルーノートスケール、口承の伝統などと、賛美歌などの音楽的・詩的感性が融合し、現在のゴスペルの基調となる音楽が誕生したのはこの頃です。多くのゴスペルミュージシャンが教会や礼拝で演奏を行い、普段は南部の街の通りでギターを弾いたり歌ったりしていました。
このアメリカ南部という地域は、奴隷制度、南北戦争の名残りなどから文化的・歴史的な遺産が多く南部独自の習慣・文学・料理・音楽が発達しており、こうした歴史的、文化的背景が生み出した音楽の一つにSOULミュージックがあります。
▪ブラックミュージックとは
音楽を語る上でブラック・ミュージックと呼ぶことがありますが、ブラックミュージックは、ブルース、ゴスペル、ソウル、R&B、ジャズ、ファンク、ヒップホップといった現在も世界的にポピュラーな音楽ジャンルや、そこからさらに新たに展開されるジャンルを生み、20世紀に生まれた多くのポピュラー音楽の源泉にもなっています。大きく分類するとゴスペルなどの宗教歌や奴隷制時代のプランテーション・ソング 、リズムアンドブルースやヒップホップの世俗音楽の二つに分類できるが、その分類も便宜的な機能上のもので境界線があるわけではありません。
▪SOULダンスのステップやムーブ
1960~1970年代に数々のSOULミュージックが誕生しましたが、現在も踊り継がれるステップやムーブ、グルーブを音楽と合わせて紹介します。【ブーガルーヘッド/BoogalooHead】
1966年、ジェームズ・ブラウンがブーガルー・ダンス・シングル「james brown's boogaloo」をリリースし、国営テレビでそのダンススタイルを披露しました。
ダンスのスタイルとしてのブーガルーは、1960~1970年代のR&Bダンスをさし、POPダンスのルーツとなっていきます。詳しくはPOPダンスの記事で紹介していきます!(POPダンスの記事はコチラ)
【ブレイクダウン/breakdown】
1971年、数多くの名曲で知られるスタックス(Stax)を代表する南部ファンクの雄、Rufus Thomasの名曲breakdownから生まれました。数々のサンプリングソース、Mix作品でも収録されてきたRufus Thomasを代表する一曲です。どこかで聞いたことがあるはず!そしてその曲名がそのまま、ダンスのムーブの名前として残っています。
ダンスの振付を覚えるだけでなく、ダンスと一緒に音楽の当時の流行や、歴史的背景を知ることでもっとダンスが好きになるのではないでしょうか?
また何十年経っても色あせることなくシンプルにかっこいい!と思える音楽がこの時代にはたくさんありますね!
最近流行っている曲も、実は当時の曲がサンプリングされていたり、ダンスの歴史も音楽とともにあり。