-はじめに
良い運動になるから、と何気なく日々やっている「ヨガ」知っているようで知らない「ヨガ」の'歴史'について、今回は深堀していこうと思います!
■ ヨガの起源・発祥はインド?
ヨガの起源はなんと約4500年前のインド。インダス文明で誕生したと言われています。
5000年前頃のインダス文明の都市遺跡「モヘンジョダロ」ではあらゆるポーズをとる陶器の像や座法、瞑想する神像なのが多く発見されています。この頃からヨガの起源が存在し、現在のヨガへと発展しました!
ちなみに5000年前の日本は、大森貝塚で有名な縄文時代になります。
狩猟や木の実などを食べていた時代、歴史の教科書で1番最初に勉強する大昔の時代です!!
ところがインドでは高度な文明が築かれており、水洗トイレや公共浴場などが発掘されました。
このことから、かなり高度で清潔な文明であり多くの人が余暇を楽しんでいたことが覗えます。
日本とインドでは同じ時代でも、全く異なっていますね、、
■ ヨガの経典「ヨーガ・スートラ」とは
その後、インドの哲学者'パタンジャリ'によって「ヨーガ・スートラ」がつくられました。「ヨーガ・スートラ」とはヨガを体系的にまとめたもので、ヨガの根本経典として最も古い古典文献となりました。
「ヨーガ・スートラ」は瞑想を中心に本当の自分を見つめ、どう生きるべきかを内側から探す方法を説き、八支則と呼ばれるヨガを深め、悟りを開くための段階的方法を紹介しています。
現在のポーズを中心とした動的なものではなく、瞑想や座法を中心とした静的なヨガでした。
■ 世界のヨガの歴史
・紀元前2500年頃インダス文明において、ヨーガの起源となる何らかの行法(修行するための方法)が行われていた。
・紀元前1000年頃
古典「ウパニシャッド聖典」に「ヨガ」という言葉が記されていた。最古のヨーガと言われている「ギヤーナ・ヨガ」が誕生
・400年頃
ヨーガの古典文献の中で最古の 「ヨガ・スートラ/ヨーガ根本教典」が成立ここに記されているヨーガの八支則(八つの方法)は、さまざまなヨーガの考え方の指針になっている。この「ヨガ・スートラ」に登場するのが「ラージャ・ヨーガ」であり、この「ラージャ・ヨガ」を進化させていったものが、現在の代表的ヨーガである「ハタ・ヨガ」である。
・1300年頃
「ハタ・ヨガ」が大成
・1600年頃
ヨガ論書「ハタヨガプラディーピカー」ハタ・ヨガ体系化
・1920年代
ヨガの科学的な研究が、インドのカイヴァルヤダーマ・ヨガ研究所
で開始され、インド中央政府は、ヨガ大学を設立、ヨガ学科を設置する。
・1970年代
米国の若者を中心に、反社会的ムーブメントの中でヨガが一時的にブームとなる。
・1990年代
アシュタンガヨガやパワーヨガの台頭で、米国を中心に、ファッショナブルなスポーツとしてヨガがブームとなる。その後、女性を中心に、ヨガが人々の生活に根付き始める。
■ 日本のヨガの歴史
・平安時代ヨガは瑜伽(ゆが)と呼ばれており、瞑想が中心であった。
・1919年
インドのヨガを最初に日本に広めたと言われる中村天風が「心身統一法」を創案。
・1940年代
日本の古くからのヨガ指導者である三浦関造によって、ハタヨガの修行活動が行われる。
・1958年
日本のヨガの父と言われ、沖ヨガ創始者である沖正弘らが「日本ヨガ協会」を設立。
・1966年
日本を代表するヨガ指導者、インド哲学の権威、大阪大学名誉教授佐保田鶴治が「ヨガ・スートラ」翻訳・解説。
・1970年代
初めてのヨガブーム。綿本昇によって、エクササイズ的な見せ方で美と健康促進的要素を盛り込んだヨガを求めて、多くの人がカルチャーセンターなどの教室へ。
・1980年
第1回国際総合ヨガ世界大会開催。健康法としてフィットネス界にヨガが進出し、健康と美容のためのヨガが全世代に浸透。
・1990年代
ファッショナブルなスポーツとして若い女性を中心に人々の生活に根付き始める。
・1995年
オウム地下鉄サリン事件をきっかけに、聖音オウムや瞑想、ヨガという言葉が嫌われ、ヨガ人口が激減。
・2003年
米国からマドンナなどハリウットセレブを中心にした世界規模のヨガブームが伝わり、若い女性を中心に爆発的ブームへ。
・2003年
木村慧心により「日本ヨーガ療法学会」設立。ヨガの効果について科学的な検証を進め、ヨガによる統合的な健康実現を目指す。
・2004年
日本最大級のヨガイベント「ヨガフェスタ開催」流派を超えて指導者が集まり、多様なスタイルのヨガを一度に体験できる場となった。
・2010年代
ヨガ人口が100万人以上となる。日本におけるヨガは、次のステージ
に入ったと言えよう。
-終わりに
いかがだったでしょうか。こう見ると、平安時代の「ヨガ」と現代の「ヨガ」とでは名前は一緒でも、取り組み方や内容は大きく変わってきていることが分かります。
また現代では、ホット×ヨガをはじめ、サーフ×ヨガやハンモック×ヨガなど様々なバリエーションが日々増えていますよね。
本質的なものは大切にしつつ、時代に即した形で変容していくのは素晴らしいことだと思います。
いつの時代も、私たちの心と身体をケアしてくれるヨガ。どの時代・世代の人にも愛されてきた「ヨガ」の魅力が歴史や成り立ちを知ることで、更に深まりますね!